TRIPS協定 第一条

義務の性質及び範囲

条文本文

1 加盟国は、この協定を実施する。加盟国は、この協定の規定に反しないことを条件として、この協定において要求される保護よりも広範な保護を国内法令において実施することができるが、そのような義務を負わない。加盟国は、国内の法制及び法律上の慣行の範囲内でこの協定を実施するための適当な方法を決定することができる。

2 この協定の適用上、「知的所有権」とは、第二部の第一節から第七節までの規定の対象となるすべての種類の知的所有権をいう。

3 加盟国は、他の加盟国の国民(注1)に対しこの協定に規定する待遇を与える。該当する知的所有権に関しては、「他の加盟国の国民」とは、世界貿易機関のすべての加盟国が千九百六十七年のパリ条約、千九百七十一年のベルヌ条約、ローマ条約又は集積回路についての知的所有権に関する条約の締約国であるとしたならばそれぞれの条約に規定する保護の適格性の基準を満たすこととなる自然人又は法人をいう(注2)。ローマ条約の第五条3又は第六条2の規定を用いる加盟国は、知的所有権の貿易関連の側面に関する理事会(貿易関連知的所有権理事会)に対し、これらの規定に定めるような通告を行う。

注1: この協定において「国民」とは、世界貿易機関の加盟国である独立の関税地域については、当該関税地域に住所を有しているか又は現実かつ真正の工業上若しくは商業上の営業所を有する自然人又は法人をいう。

注2: この協定において、「パリ条約」とは、工業所有権の保護に関するパリ条約をいい、「千九百六十七年のパリ条約」とは、パリ条約の千九百六十七年七月十四日のストックホルム改正条約をいい、「ベルヌ条約」とは、文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約をいい、「千九百七十一年のベルヌ条約」とは、ベルヌ条約の千九百七十一年七月二十四日のパリ改正条約をいい、「ローマ条約」とは、千九百六十一年十月二十六日にローマで採択された実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約をいい、「集積回路についての知的所有権に関する条約」(IPIC条約)とは、千九百八十九年五月二十六日にワシントンで採択された集積回路についての知的所有権に関する条約をいい、「世界貿易機関協定」とは、世界貿易機関を設立する協定をいう。

出典:外務省 知的所有権の貿易関連の側面に関する協定 本文

外務省掲載の日本語訳です。附属書及びその付録を含みます。

本文確認日:2026-10-21