パリ条約
ストックホルム改正・1979年修正の本文
外務省の日本語訳を基礎に、1979年修正をWIPO掲載のフランス語正文と照合して反映しています。
条文
- 第一条 工業所有権の保護のためのパリ同盟を設立し、保護の対象とその範囲を定めています。
- 第二条 他の同盟国の国民に内国民と同一の保護・救済を与える原則と、住所等を条件としないことを定めています。
- 第三条 同盟国に住所又は現実かつ真正の営業所を持つ非同盟国の国民を、同盟国民と同様に扱うとしています。
- 第四条 先の出願に基づく優先権について、期間・効果・主張手続と、複合優先などの取扱いを定めています。
- 第四条の二 同一の発明について各国で取得した特許は、無効・消滅の理由や存続期間の点でも独立するとしています。
- 第四条の三 発明者が、特許証に発明者として記載される権利を持つことを定めています。
- 第四条の四 特許に係る物の販売が法令上制限されることだけを理由に、特許を拒絶・無効にすることを禁じています。
- 第五条 不実施・輸入と特許等の効力、強制実施権、商標の使用、権利表示を要しないことなどを定めています。
- 第五条の二 権利維持料金の納付に少なくとも6か月の猶予を認め、料金不納で失効した特許の回復を認め得るとしています。
- 第五条の三 他の同盟国の船舶・航空機・車両が一時的等に入国する場合、一定の発明の使用を非侵害としています。
- 第五条の四 物の製造方法の特許について、輸入品にも国内で製造された物と同じ権利が及ぶことを定めています。
- 第五条の五 意匠を、すべてのパリ同盟国で保護することを定めています。
- 第六条 商標登録の条件を各国法に委ね、本国での未登録等を理由とする拒絶の禁止と、各国登録の独立を定めています。
- 第六条の二 広く認識された商標について、混同を招く複製・模倣・翻訳商標の登録や使用を排除する保護を定めています。
- 第六条の三 国の紋章・旗章、公の監督用の記号、国際機関の標章などの商標登録・使用に関する禁止を定めています。
- 第六条の四 商標の譲渡に営業移転を要する国での譲渡の条件と、公衆を誤らせる場合の取扱いを定めています。
- 第六条の五 本国で正規に登録された商標を他の同盟国でもそのまま保護する原則と、拒絶等の例外を定めています。
- 第六条の六 サービス・マークを保護する義務を定め、登録制度を設けることまでは求めないとしています。
- 第六条の七 代理人等による無断の商標出願・使用に対する、権利者の異議・無効・移転請求等を定めています。
- 第七条 商標を使用する商品の性質を理由に、その商標の登録を妨げてはならないことを定めています。
- 第七条の二 本国法上適法な団体の団体商標を保護する義務と、保護の条件・拒絶理由を定めています。
- 第八条 商号を、商標の一部かどうかにかかわらず、登記を要件とせずに全同盟国で保護するとしています。
- 第九条 不法に商標・商号を付した産品の輸入時等の差押えと、差押えが認められない場合の措置を定めています。
- 第十条 原産地や生産者等を偽る表示がある産品にも差押え等の措置を適用し、利害関係人の範囲を定めています。
- 第十条の二 不正競争からの有効な保護と、混同を招く行為・信用を害する虚偽の主張・誤認表示の禁止を定めています。
- 第十条の三 不法な商標使用等や不正競争を防ぐ救済手段と、関係する組合・団体による権利行使を定めています。
- 第十一条 公の国際博覧会等への出品に係る発明・意匠・商標等の仮保護と、優先期間との関係を定めています。
- 第十二条 工業所有権を扱う特別の部局・中央資料館の設置と、公報による特許・商標の公示を定めています。
- 第十三条 パリ同盟の総会について、構成・任務・議決方法・会期などを定めています。
- 第十四条 総会の執行委員会について、構成国の選出、任務、議決方法、会期などを定めています。
- 第十五条 国際事務局による同盟の管理、工業所有権情報の収集・公表、調査や会議の準備などを定めています。
- 第十六条 同盟の予算、収入、各国の分担金、運転資金、会計検査などの財政の仕組みを定めています。
- 第十七条 総会・執行委員会・財政などの管理規定を、総会の議決等により修正する手続を定めています。
- 第十八条 同盟国の代表による会議で条約を改正することと、管理規定の修正手続との関係を定めています。
- 第十九条 条約に抵触しない範囲で、同盟国同士が工業所有権保護の特別な取決めを結ぶことを認めています。
- 第二十条 同盟国がストックホルム改正条約を批准・加入する手続と、適用範囲・発効時期を定めています。
- 第二十一条 非同盟国が改正条約に加入してパリ同盟に参加する手続と、その発効時期を定めています。
- 第二十二条 例外を除き、批准・加入によって改正条約の全条項を受諾し、すべての利益を享受するとしています。
- 第二十三条 改正条約が全体として発効した後は、それ以前の改正条約への加入を認めないことを定めています。
- 第二十四条 対外関係について責任を持つ領域への条約の適用と、その終了を通告する手続を定めています。
- 第二十五条 条約の適用を確保するための国内措置と、批准・加入時に実施できる状態にあることを求めています。
- 第二十六条 条約の無期限の効力と、各同盟国が条約を廃棄するための手続・時期・制限を定めています。
- 第二十七条 同盟国相互の関係で、どの改正条約が適用されるかを定めています。
- 第二十八条 条約の解釈・適用に関する国の間の紛争を国際司法裁判所に付託する条件と、その留保を定めています。
- 第二十九条 改正条約の署名・寄託、公定訳文、解釈に相違がある場合のフランス文の優先などを定めています。
- 第三十条 国際事務局等への移行や、一部の管理規定に拘束されない同盟国の参加などの経過措置を定めています。