特許法 第二十七条

特許原簿への登録

条文本文

次に掲げる事項は、特許庁に備えるに登録する。

一特許権の設定、存続期間の延長、移転、信託による変更、消滅、回復又は処分の制限

二専用実施権の設定、保存、移転、変更、消滅又は処分の制限

三特許権又は専用実施権を目的とする質権の設定、移転、変更、消滅又は処分の制限

四仮専用実施権の設定、保存、移転、変更、消滅又は処分の制限

第2項 特許原簿は、その全部又は一部を磁気テープ(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録して置くことができる物を含む。以下同じ。)をもつて調製することができる。

第3項 この法律に規定するもののほか、登録に関して必要な事項は、政令で定める。

第27条の用語

「特許原簿」:不動産登記簿に相当する、特許に関する権利等の登録簿です。所定の手数料を納めれば、誰でも閲覧・謄写や、磁気テープ等に記録された事項を記載した書類の交付などを請求できます。ただし、第186条の秘密保持等の例外があります。

「信託による変更」:委託者と受託者が同じ自己信託など、権利の移転を伴わない信託による変更も含みます。専用実施権、質権及び仮専用実施権についての「変更」にも、信託による変更が含まれます。

「処分の制限」:仮差押え、仮処分、税金の滞納による差押えなどにより、その権利の処分が制限されることです。

「全部又は一部」:原簿の全体に限らず、一部分だけを磁気テープ等で作成できるという意味です。特許原簿には、特許登録原簿、特許仮実施権原簿、特許関係拒絶審決再審請求原簿及び特許信託原簿があります。また、特許を受けた発明の明細書・特許請求の範囲・図面又はそのファイル記録は、原則として特許登録原簿の一部と扱われます。

「磁気テープ」:情報を磁気的に記録する媒体です。本条は磁気テープに準ずる記録媒体も含めており、文字の意味内容を電流・磁力線・光線などに変換して蓄える方法が対象となります。コンピュータによる符号化や電磁的方法だけに限定されません。

「一定の事項を確実に記録して置くことができる物」:登録事項を正確に記録でき、長期間保存でき、必要なときに内容を取り出せる媒体です。記録の正確さ、保存性及び再生可能性を備えることが必要です。

「調製する」:登録すべき事項を機械的・電気的方法等で記録し、原簿として使用できる記録媒体を作成することです。